--ドイツ・ライン川の風景 −その2--

先週の写真であのキロ数はどこからのキロ数かというご質問を受けました。
ライン川の水源はスイスアルプスの山中から、リ ヒテンシュタイン・オーストリア・スイス国境のボーデン湖を経て、フランス・ドイツの国境を流れ、ドイツから、オランダのロッテルダムで北海に入ります。
キロ数の距離標はボーデン湖からの距離で、スイス・フランス・ドイツの国境にあるバーゼルから下流1000キロは船による陸運や航行が可能です。
沿岸の土手や堤防が低いように感じると思いますが、1−2メートルしかありません。勾配差がゆるくて、バーゼルとマインツの300キロの間で、標高差は僅か170メートルで、さらに下流の海までの距離は370キロあるのに、46メートルの標高差しかありません。
実はライン川の氾濫や洪水はかなり頻繁に起こっており、最近も起こっています。 日本に例をとると、信濃川は360キロあり、その水源とされる千曲川は秩父山系の標高2400メートル付近と言われていますので、 その標高差2400メートル、その違いがご理解いただけるでしょうか。
ドイツ・ライン川の風景2/01

有名なローレライの岩です。この付近は川幅90メートル、岩の高さは132メートルあり、上にはかすかに旗が立っているの見えますか。
列車でも、船でも、この付近に達すると、ローレライの曲が流されます。「なじかは、しらねど、こころ…」という歌です。
率直なところ、日本で急流と言うと、球磨川とか天竜川を想像しますが、そのレベルはぜんぜん違います。何しろ、2000トンの船が通行できるのですから。  (97年6月)

ドイツ・ライン川の風景2/02

その山の上は、日本と違って、急峻ではありません。
意外になだらかな丘陵地という感じです。
岩の上からの写真です。
山の上にも上がることができます。(96年9月)

ドイツ・ライン川の風景2/03  
ドイツ・ライン川の風景2/04 K-Dライン(ケルン・デュッセルドルフ汽船)が観光船を運航しています。
マインツからケルンまで190キロを乗ると、約11時間かかります。
1日に1便だけありますが、大半はコブレンツからローレライの岩の先のザンクトゴアか対岸のザンクトゴアハウゼンまでの50キロほどを2時間ほどかけて運行しています。
ドイツ・ライン川の風景2/05 中は立派なレストランです。
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