九州には石橋が多数ありますが、明治より以前は熊本県、明治以後は大分県に多数の石橋が作られました。熊本の石橋は最も古いものは1818年(文化15年)ごろから、江戸時代の末期にかけて、1850年ごろまでに100ヵ所以上に作られています。精密な設計によってアーチ式の石積みがされています。
その中から、有名な2ヵ所をお見せします。
霊台(れいだい)橋(砥用[ともち]町)は単一アーチ橋では日本最大のもので、中央部が盛り上がって弧を描いています。1847年(弘化4年)建築、長さ89.9メートル。
通潤(つうじゅん)橋(矢部町)水路橋として作られ、6キロ離れた川から水を引き、今なお100ヘクタール余りに灌漑の水を送り続けています。放水は水路のゴミや障害物を流すために行なわれるものです。1854年(嘉永7年)建築、長さ75.6メートル。
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