--昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)--

 昭和35年(1960年)7月撮影の磐梯吾妻スカイラインの写真が出てきました。磐梯吾妻スカイラインは信夫高湯温泉から土湯峠まで、全線28.7キロの道路で、この前年の昭和34年11月に開通したばかりの観光有料道路です。

 この道路は吾妻連峰の吾妻小富士や一切経山・浄土平1700メートル付近を通る山岳有料道路で、観光山岳道路のスカイラインコースの日本における最初の成功例で、以降あちこちで続々と観光道路ができて行きます。

 実はこの2年ほど前の11月に、峠駅から滑川温泉経由で、吾妻山へ登り、幕川温泉へ行く途中で、この工事中の道路の掘り返した場所に迷い込んだことがあります。

 雪に降られて道を見失い、夜8時過ぎにやっと幕川温泉にたどり着いた、苦い経験がありました。10時間以上もかかって歩いた道路がわずか2時間ほどで、通り抜けてしまうことに、ちょっと感慨無量でした。

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昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)01

スカイライン道路の案内図、道路の入り口高湯温泉にありました。

昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)02

スタートの信夫高湯温泉付近、この旅館は今も健在です。「磐梯吾妻道路」の看板があります。

昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)03

一大観光拠点となった福島駅前にはスカイラインコースの大きな看板がありました。

昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)04

駐車場やビジターセンターのあるにぎやかな浄土平です。当時は3つの会社が9−10往復のバスを運行していましたが、今は定期遊覧がたった1本運転されているだけです。

昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)05

 

昭和35年(1960)の磐梯吾妻スカイライン(福島県)06

観光有料道路といっても、この通りの非舗装で、デコボコの土ぼこりの道です。舗装されたのはさらに数年後です。

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